世界の消費者はエシカルな商品を求めています。フェアトレードは消費者のニーズを満たすことのできる方法の一つです。
近年の消費者は、買い物によって自分たちのニーズを満たすだけでなく、世界に積極的に貢献することができる商品やサービスを求めています。商品を開発する上で、フェアトレードに取り組むことは、高品質の商品を作り出すだけでなく、人々や地球に良い影響を生み出すことができます。そして認証によって消費者に分かりやすく伝えることができます。


コンシャス・コンシューマリズム:課題意識の高い消費主義の時代
現代、コンシャス・コンシューマリズムの波が様々な形で現れています。環境への配慮や、長い歴史上で疎外されてきた人々への対等な賃金の支払い、そして従業員の適切で安全な労働条件など、様々な要因が商品を選ぶ要件となっています。過去の消費と比較すると、現代の消費者は、自分たちの財布から支払う買い物という行為を、商品そして企業への投票とみなすようになってきています。
フェアトレードは世界で最も認知されているエシカル・ラベル
世界中の消費者は、国際フェアトレード認証を、最も認知され信頼されているエシカル・ラベルとして選んでいます。これはカナダに本社を置く世界的なコンサルタント会社であるグローブスキャンの2023年の調査で明らかになりました。
実際に12カ国における調査では、買い物客のほぼ5人に3人が、物価が上昇しているにもかかわらず、国際フェアトレード認証製品にはもっとお金を払ってもよい、と答えています。
グローブスキャンが2008年に初めて実施したフェアトレード認知度調査から、開始以来ずっと続いている傾向として、国際フェアトレード認証の認知と信頼は高い数値を維持しており、調査対象者の70%以上が国際フェアトレード認証ラベルを認知しています。そして、消費者の約10人に9人が国際フェアトレード認証をブランドとして連想し、信頼していると答えています。
商品の背景にあるストーリーを伝えよう
社会に対して無頓着な消費の時代は過去のものとなり、買い物という行為は、思慮深く意識を持った選択行動へと変わりつつあります。製品そのものだけではなく、その背後にあるストーリー、そして作った人に関心が寄せられ、消費者はエシカルでサステナブルな目標に繋がるブランドや製品を求めています。
フェアトレード生産者のストーリー
この変化は一方通行ではありません。消費者がより透明性を求めるようになり、企業もそれに対応しています。倫理的に生産され、社会的に責任のある製品を求める需要の高まりに応えるため、企業は自社の実践を見直し、市場は変革を経験しています。すべての購買活動が、社会にポジティブな変化をもたらすことのできる、新しい時代、コンシャス・コンシューマリズムの時代です。買い物が意思を込めた行為となり、選択の一つひとつがより良い世界の実現に貢献します。